裁判官の給料・年収や手取り額を解説!
裁判官の給料・年収を解説します。
裁判官の平均給料・給与
- 56万円
裁判官の平均年収
- 20代の給料:23万円
- 30代の給料:56万円
- 40代の給料:70万円
- 初任給:22.7万円
階級により給料が変わります。補足参照ください。
※給料給与統計の算出は口コミや厚生労働省の労働白書を参考にしております
裁判官の年収【年代別理想の年収プラン】
裁判官としてこのぐらいの年収はもらえてたらいいなと思う理想の年収を考察してみました。
裁判官として働き10年未満。これからのホープと呼ばれる世代です。20代で貰いたい理想の年収はおよそ392.0万円を超える年収です。
裁判官としてある程度力がついてきたころ。役職についたり、責任ある仕事を任されることも。そんな30代で貰いたい理想の年収は826.0万円を超える年収です。
裁判官となるとマネジメントも後輩の育成など人材教育も行うこともあります。企業の中心で働くキーマンが多い40代。理想の年収は1,078.0万円を超える年収です。
目次
裁判官の給料・年収補足
20代の給料:22万円~140万円(推定)
30代の給料:22万円~140万円(推定)
40代の給料:22万円~140万円(推定)
上記平均給与から算出してみると、平均年収はだいたい
650万円~850万円となると予測されます。
札幌の求人調査結果:22.7万円~(月収)
東京の求人調査結果:22.7万円~(月収)
大阪の求人調査結果:22.7万円~(月収)
福岡の求人調査結果:22.7万円~(月収)
法律によって給料が決められているため、どこで仕事をしても同じになります。
裁判所の階級=簡易・家庭・最高裁などによって給料が変動するようです。
簡易裁判所判事から最初はじまりその初任給が22.7万円~となっております。年収に換算すると約273万円。
そして最高裁判所裁判官になると、給料が約227万円。年収だと2410万円となっております。
最高裁判所長官から簡易裁判所判事十七号までの俸給表を見てそこから算出した平均が、56万1000円でした。
ちなみにそれぞれ階級によるお給料の範囲は、
・最高裁判所判事:141万円
・東京高等裁判所長官:140万円
・その他の高等裁判所長官:130万円
・判事:51万円~117万円
・判事補:22万円~41万円
・簡易裁判所判事:22万円~81万円
でした。
最高裁判所長官は就任時年齢51歳(年齢40歳以上のものだそうですが実際は50歳以上)で史上最年少となっています。
裁判官と弁護士の年収比較するとどちらが高年収なの?
裁判官は、司法試験に合格後、司法修習生として1年の研修を終えた人から採用されます。誰でもなれるわけではなく、司法修習生のうち上位10%以内の成績を収める優秀な人が採用されるといわれています。
裁判官の報酬は、「裁判官の報酬等に関する法律」によって定められています。
判事補12号から始まり、年に1号俸ずつ11号、10号…と着実に昇給していきます。
判事補1号の次は判事8号となり、ここでも年に1号俸ずつ、7号、6号、5号、4号までは誰でも昇給し、それ以上は選ばれた人のみが昇給します。
よって裁判官になって20年間は、同期はみな同一の給料だと思ってよいです。
平成28年現在の月給は、
・判事補12号~1号:22万9900円~42万300円
・判事8号~1号: 51万6000円~117万5000円
という給料になっています。
判事の上は、その他の高等裁判所長官(7人/月給130万2000円)→東京高等裁判所長官(1人/月給140万6000円)→最高裁判所判事(14人/月給144万6000円)→最高裁判所長官(1人/月給201万円)となっています。
ボリュームゾーンはやはり横並びの昇給がストップする判事4号俸(約450人)で、月給は81万8000円です。
任官から20年(45歳前後)では確実に81万8000円の月給、年収にして推定1300万円、地域手当が最高18%つくと、約1540万円となるわけです。
勤務弁護士が平均年収1000万円前後で、独立開業弁護士が1400万円前後と考えると、裁判官の方がやや平均年収は高いといえるでしょう。
ただし、判事補の間は基本給が低いため、20代~30代では弁護士の方が年収は高くなると思われます。
また、裁判官トップの最高裁判所長官は年収が約3200万円であり、独立開業弁護士の場合は8000万円~1億円というトッププレイヤーもいることを考えると、弁護士の方が努力次第で年収をアップさせることができるともいえます。
参考:弁護士【開業独立】の年収給料
裁判官のボーナス(賞与)ってだいたい何カ月分でどのくらいもらえるの?
裁判官のボーナスである「期末手当」は、「裁判官に対する期末手当及び勤勉手当の支給に関する規則」によって決められています。
報酬月額と地域手当に報酬月額の10%~20%を乗じた額に、判事は3.15、判事補は4.2を掛ける(俸級によって異なる)…など、非常に細かい報酬月額と期末手当の算出の仕方があるため割愛しますが、おおむね判事は約4.5ヶ月分、判事補は約5ヶ月分のボーナスが出ると考えてよいでしょう。
つまり、判事一年目の判事補12号俸、すなわち22万9900円のボーナスは約115万円となり、その他の手当などがついて、初年度の年収は推定480万円となります。
ボリュームゾーンの判事4号俸(月給81万8000円)なら、ボーナスは約368万円で、もろもろの手当がつき、年収は推定約1300万円となります。
裁判官の給料手取り
上記平均給与から算出してみると、手取りはだいたい
27万円~65万円となりそうです。
裁判官の仕事内容
裁判官は、全国の裁判所にて裁判を担当、口頭弁論・証拠の調査などを弁護士・検事などが行った後、判決を下すのが仕事です。
裁判官の仕事は、裁判が始まる前から始まっています。
裁判には裁判資料という事前に渡される資料があるのですが、まずはそれを読み込むのです。
資料の内容についてはほとんどを把握しておき、必要な情報がどこに書いてあったのか、いつでも情報を呼び出せるようにしておかなければいけません。
裁判において、当事者・弁護士・検察官・証人さまざまな人の話を聞くことになります。
その際、証拠が認められうるものなのかを検証し、法にのっとって判断をするのです。
この裁判官の判決というのは、人の一生を左右します。
有罪判決を出して本当は無罪だったとなっては、その人の一生は台無しです。
人の人生について決定権を持つ、とても大きな責任が伴う仕事になります。
裁判官の仕事の面白さ・向いてる性格
裁判官の仕事の面白さ・・・というと不謹慎かもしれませんが、それは誇りを持って仕事ができるという点にあります。
裁判官は目の前にある証拠という名の事実と、目の前で繰り広げられている裁判という判断材料から、司法の知識を駆使して自ら判断を下します。
社会的に注目を集めているような大きな裁判でも、裁判官は常に公平であり冷静であり、他人からの指図を受けてはならない。
そうやって独立して仕事をすることによって得られる誇りこそが、裁判官の仕事の面白さと言えるのではないでしょうか。
裁判官は決して情に流されてはいけません。
そのため、冷静で人に流されない、論理的な思考を常にしているような人が向いています。
「情に厚い」と言われるタイプよりも、「心が無いんじゃないの?」と言われるような人のほうが向いているでしょう。
それは極端な例ですが、いずれにしても「冷静さ」「論理的思考に裏づけされた、感情を捨てる非情さ」が必要ということです。
裁判官になるには?【資格】
裁判官になるには、まず司法試験を受けなければいけません。
大学を卒業した後、法科大学院の課程を修めれば、司法試験受験資格を得ることができます。
大学院に進めなかった人などは、自力で勉強をし、司法試験予備試験に合格し、司法試験の受験資格を得なければいけないのです。
そこでやっと司法試験を受験することができるようになります。
この司法試験は、5年以内に3回までしか受けることができないため、裁判官はいつまでもグダグダと目指せるものではないと心得ましょう。
司法試験に合格したら、今度は司法研究所にて1年間研修を行った後、どこかの裁判所の採用を受け、それで初めて裁判官として仕事をすることができるのです。
裁判官になるには、最高裁判所の判事補として採用されなければならないのですが、これは誰でもなれるわけではありません。
その採用を受けるためには、司法研修所においての成績や裁判所が求める人格が必要となるのです。
その中でも成績はとても重要視され、司法研修所で上位の成績をおさめていなければ、裁判官にはなれません。
また弁護士から裁判官になる弁護士任官制度もありますが、弁護士から裁判官へなることは自由業である弁護士の業務から制約の多い裁判官なるなど、制限がかかるため少ない。
狭き門であることは間違いないでしょう。
裁判官の定年や退官って決まってるの?
最高裁判所の裁判官には任期というものがあありません。
ただ、10年ごとに国民審査があり、最高裁の裁判官でい続けるにはそれに通る必要があります。
退官は70歳と決められているのですが、最高裁判所の裁判官として過去最長記録を残した入江俊郎でも18年4ヶ月となっており、その年齢まで最高裁の裁判官であり続ける人はほとんどいません。
高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所の裁判官は65歳が定年となっており、簡易裁判所の定年は70歳となっています。
以上のような下級裁判所の任期は10年です。
任期を満了した際は、ほとんどの場合が再任となります。
裁判官の階級
まず、裁判官として任官されれば、10年未満は判事補と呼ばれる階級で仕事をすることになります。
3人の裁判官からなる合議事件に関わることはできるのですが、裁判長になることは不可能で、一人で審理を行うことは、この段階ではまだありません。
判事補として5年勤めると、特例判事補となり、一人で審理をすることができるようになります。
そこから階級が上がると、判事です。
これは裁判官として10年以上のキャリアを積んだ後に任命された場合になることができます。
裁判長を務めることもできるようになりますよ。
高等裁判所には、高等裁判所長官という階級もありますね。
これらが下級裁判所の一般的な階級となっています。
判事補は地方裁判所と家庭裁判所に配置されることになる裁判官で、判事はそれらに加えて高等裁判所にも配置される裁判官です。
それ以外にも、簡易裁判所判事というものがあります。
これは、高等裁判所の長官または判事であった人、判事補などから任命されるか、司法事務に長年携わって判事に必要な学識経験があった場合に任命されることができるものです。
以上が下級裁判所の階級のすべてとなっています。
最高裁判所は、最高裁判所判事14名と最高裁判所長官1名によって成り立っており、それらの階級があるのです。
長官は内閣の指名により、天皇から任命されることになります。
裁判官は、下級裁判所判事・弁護士・大学教授・行政官・外交官などさまざまなところからバランスよく就任されるため、前任者と同じ出身から指名されることがほとんどです。
以上、判事補・簡易裁判所判事・判事・高等裁判所長官・最高裁判所裁判官・最高裁判所長官といった6つの階級があります。
裁判官の服って由来は何なの?
裁判官が着ている黒い服を、法服と呼びます。
近代法制の整備が進められていた明治時代では、まだ裁判官の服装もまちまちでした。
「ばらばらすぎて見苦しいわ」と言われていたので、ヨーロッパのガウン型の法服を模倣して、日本でも制服が導入されるようになったそうです。
法服のデザインは、聖徳太子像にあるような古代官服のような制服をイメージして作られたとのこと。
成り立ちなどは諸説ありますが、ヨーロッパがきっかけとなり、日本の古くからの官服をイメージして作られたとのことだそうです。
では、どうして裁判官は黒い服を着ているのかということについてですが、これも諸説あるようです。
一般的に知られているのは、黒は何色にも染まらない色である=裁判官は公正な立場にあるべきということを示しているのだそう。
裁判官の服の由来は、そういったところにあります。
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