賞与とは?業績連動型賞与と決算賞与賞与の違いや、賞与に所得税・社会保険料はかかるのかを解説 | 給料BANK

賞与とは?業績連動型賞与と決算賞与賞与の違いや、賞与に所得税・社会保険料はかかるのかを解説

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賞与とは?業績連動型賞与と決算賞与賞与の違いや、賞与に所得税・社会保険料はかかるのかを解説

賞与とは何か?賞与には所得税はかかるの?

1968年(昭和43年)12月10日午前9時30分頃、日本信託銀行国分寺支店(当時)から出発した現金輸送車が、府中市内の路上で白バイ隊員に停められました。
「どうかしましたか?」
「貴方の銀行の巣鴨支店長宅が爆破され、この輸送車にもダイナマイトが仕掛けられているという連絡があったので調べさせてください」
 
すると車体の下から煙が出て来るではないですか。
「爆発するぞ! 早く逃げろ!」
 
慌てて逃げる現金輸送車の運転手たち、そして現金輸送車に乗って走り去る白バイ隊員……。
そう、三億円事件の発生です。
 
この歴史に残る事件の重要な点、それは
「現金輸送車に載っていたのは、東芝の従業員のボーナスだった」
ということです。
 
ボーナス――。
年に2度(もしくは1度、もしくは…ないかも……泣)支給される、血と涙と汗の結晶。
そんな自分のボーナスが強奪されたと知った時の東芝の従業員たちの驚きと落胆は、いかほどだったのでしょうか。まさに悲劇です。
2億9430万7500円という被害総額のゴロ合わせで、「憎しみのない強盗」などとも呼ばれたようですが、東芝の従業員からすればたまったもんじゃありません。自分のボーナスが奪われたと思ってみてください。絶対に犯人を許せないはずです。
 
さて、今日はそんなボーナス・賞与の話をしてみたいと思います。

賞与イラスト画像

賞与(ボーナス)とは?

歴史的には、江戸時代の職人や奉公人が盆暮れに支給されていた『お仕着せ』が起源であるともいわれていますが、制度として賞与を支払ったのは「三菱商会」の創始者である岩崎弥太郎であるといわれています。
明治時代、官公吏に会計年度末の決算の余剰金を配分する慣習があったことが民間に伝わったともいわれ、従業員のモチベーションアップには欠かせないこの賞与というシステムは、今も昔もありがたく、心踊るものであることに変わりありません。
 
現代の賞与とは、労働者が賞与の支給対象となる期間に勤務したことに対して、その勤務成績や使用者の業績に応じて、支給の有無、その額、支給の条件などが確定されるものです。
ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当等の名前で呼ばれることもあります。
誰が賞与の支給対象になるのかは、労働協約、就業規則、労働契約に基づいて決定されます。
 
賞与は夏と冬の年2回支給するところが多いようですが、会社が必ず支払わなければならないというものではありません。
しかし、支給について就業規則等に具体的に定めがある場合や、支払うことが慣行化しているような場合は会社に支払い義務が発生することになります。また就業規則等に支給基準を明確にしている場合には、その基準に基づいて支給する義務が発生します。「賞与支給日に在籍している労働者に対して賞与を支給する」という旨の在籍要件や、算定対象期間を明記されていないと、トラブルになることもあります。
逆に言えば、あえて就業規則等には明確な基準を設けず、会社の業績を見ながら、その利益の一部を従業員各個人の成果や会社への貢献度に応じて分配するという考え方をしてもよいことになります。
 
国税庁が毎年行っている「民間給与実態統計調査」によると、平成27年度の平均給与(年収)は420万円(男性521万円、女性276万円)です。その内訳をみると、平均給料・手当は356万円(男性437万円、女性238万円)で、平均賞与は65万円(男性84万円、女性38万円)となっています。年収から算出した月々の給料は約30万円で、賞与は2ヶ月分といったところでしょうか。
事業規模が大きくなると年収に占める賞与の割合も増えるため、給料の2.5ヶ月分、3ヶ月分、4ヶ月分、またはそれ以上が支給されるというところも多いです。
「会社四季報」のアンケート調査によると、平成27年の1年間の上場企業のボーナスの平均は115万円。最もボーナスの高い不動産会社で賞与472万円という驚くべき数字になっています。この企業はこの年過去最高収益を出していたことがその理由です。
とはいえ年間200万円以上を支給している企業は、上場企業でも10%にも満たず、半期100万円以上のボーナスをもらえるのは日本国内ではごく一部の恵まれた会社であるといえます。

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賞与には所得税はかかるの?

賞与は労働基準法の「賃金」に当てはまります。そのため、所得税も当然かかってきます。
 
賞与に対する源泉徴収税額は、一般的には「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」(2%~45%)を使用して計算します。毎月の給与にかかる所得税を算出する、「給与所得の源泉徴収税額表」(5%~45%)とは異なるので注意が必要です。
年齢や扶養家族の人数などによって、源泉徴収される所得税は変わります。年によって税額が改正されることもあるので、詳しくは国税庁のHPをチェックしてください。
 
国税庁のHP

賞与には社会保険料【健康保険料】はかかるの?

賞与には、所得税と同様に、健康保険料もかかります。
健康保険・介護保険・厚生年金保険の保険料については、「標準賞与額」に通常の給料と同じ率を掛けて計算した保険料を徴収します。
「標準賞与額」とは、毎回の賞与支払額から1000円未満の端数を切り捨てた金額です。健康保険の保険料率は、東京都の場合99.6/1000となります。
 
標準賞与額には上限が定められていて、健康保険の場合、1年間(4月~翌年3月)までの総支払額が573万円まで、厚生年金保険の場合、1ヶ月の支払額が150万円までとなっています。
つまり、この上限額以上の賞与が支給されていたとしても、保険料は変わりません。この点が所得税とは異なるところです。
なお、雇用保険料は、毎月の給与と同様に計算します。

業績連動型賞与と決算賞与ってどういう意味なの?

賞与というと「基本給×2.5ヶ月分」などのルールによって支給されるのが一般的でした。
しかし、どれだけ会社の利益が少なくても、決まった額を支払わねばならないというのは企業にとって負担でもありました。そんな中登場したのが、「業績連動型賞与」と「決算賞与」です。
 
「業績連動型賞与」とは、企業や所属部門、または個人の収益状況に連動して、賞与の支給額が変動するシステムです。売上高◯%以上でいくらなどと就業規則で定められているところもあります。
半期の賞与支給総額=半期の粗利益×労働分配率-支払い済みの人件費(給与・福利厚生費等)
 
という計算式を使っているところもあります。労働分配率とは、「出た利益のうち、賃金等で労働者に分配する割合」のことです。40パーセント~50パーセントが標準的な数値といわれています。そうしてはじき出された賞与総支給額を、必要な人数で割った金額が、個人に賞与として支給されます。
会社によっては部門や個人の業績によって、同期入社であっても3倍近い賞与の差が出ることもあるといいます。
業績が上げればかなりの額のボーナスを手にすることができますが、会社の収益がマイナスだと、賞与が0という可能性もあります。いくらもらえるのか予想を立てにくいため、クレジットカードやローンのボーナス払いなどを設定している場合は要注意です。
 
「決算賞与」とは、決算後、利益の中の一定額を従業員に還元する賞与システムです
一般的な「賞与(ボーナス)」とは別に支給されることが多く、会社の規模やその年の利益によって支給額は異なり、必ずしも毎年もらえるとも限りません。会社によっては通常のボーナスに支給してプラスされる、ありがたい賞与です。決算賞与の規定を定めている企業は、従業員のモチベーション向上につなげようという意図があるようです。

賞与の手取り計算をしてくれるサイトってある?

賞与の手取り額は、年齢や扶養家族の人数などによっても異なるので、一概に手取りがいくらになるとはいえません。
一般的には、賞与の総支給額から、健康保険、厚生年金、雇用保険、所得税などを差し引くと、おおむね支給額の80%前後が手取りになると考えてよいでしょう。
賞与の手取り計算をしてくれるシュミレーションサイトは、インターネット上にいくつもあります。
個人の会計事務所が監修しているところとしては、

・武井公認会計事務所
・酒井会計事務所(エクセル)
などがあります。
そのほかにも、お手軽にシュミレーションできるサイトもたくさんあります。
・イージー給料計算
・保険の疑問をしっかり解決
・ボーナス計算機(FC2ブログ)
などです。
上に挙げたサイトはあくまでもシュミレーションサイトなので、手取り額が完全に一致するとは限りません。実際の給料明細をしっかり確認しましょう。

さて、三億円事件で奪われた東芝社員のボーナスですが、結果としては保険が掛けられていたため、従業員はちゃんとボーナスを受け取ることができたそうです。とはいえ、この経営難にあり、東芝は今年のボーナスがどのくらい支払われるのか、そもそも支給されるのか……ちょっと気になるところではあります。

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