給料の天引き額の計算方法や条件別天引き(借金、貯金、税金)を解説
給料の天引きはどんな時にされるの?
給料の天引きについて色々疑問があったので、天引きはどんな時にされるのかなど状況別で調べてみましたので解説します。
天引きとは?
天引きという言葉の意味を辞書で調べてみると「人に渡す金額の中から、一定金額を先に引き去っておくこと」「貸し金から利子をあらかじめ引き去っておくこと」となっています。
つまりは、給料の天引きというのは、従業員に渡す給料の中から、一定の金額を引くこと。
給料を渡される前に、あらかじめ何かしらの名目でお金が引かれていることがあるというわけです。
保険や税金などの支払い・納税をより簡潔に行うために、天引きを行っているところもあります。
給料の天引きってどんな時にされるの?
給料の天引きというのは、一般的に「社会保険や所得税」などを納める際に行われます。
給料を受け取って、社員が個人で社会保険料の支払いや納税手続きを行うよりも、会社があらかじめ給料からそれらにかかる金額を差し引いておいて、会社で支払い・納税手続きを行う方が楽ですよね。
そういったものの簡易化をはかるために給料の天引きは行われています。
給料の天引き額って計算方法あるの?
給料の天引き額を、だいたいですが、把握することができる計算サイトというものがあります。
これは、天引きされた後の給料・・・手取りを計算するサイトです。
イージー給料計算「http://e-kyu.com/muryou/tedori.html」
かなりシンプルなつくりになっているサイトで、各項目に該当する数字を入れていくだけで、自動的に計算が開始されます。
自分が住んでいる都道府県、いつに支給されるものなのか、自分の年齢。
給与明細から住民税や厚生年金・雇用保険や健康保険などの金額や天引き前の月給額を抜き取り、入力。
すると、天引きされた金額の合計や、それを差し引いて支給される金額が出力されるという仕組みになっています。
都道府県と年齢については、健康保険料率計算に使われるので、必ず入力しましょう。
上のほうにあって少しわかりづらいので、デフォルトのまま計算してしまうこともあるのです。
より正確な計算をするために、正確に入力しなければいけません。
以上は、天引きされたあとの金額を計算する方法ですが、天引きされた税金を計算する方法もあります。
国税庁の給与所得の源泉徴収税額表と言うものがあるので、それを使って所得税を計算しましょう。
これは、国税庁のサイトから簡単にダウンロードすることができます。
国税庁のサイト「https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2013/01.html」
住民税・社宅代などがある場合なんかは、そういった金額も差し引きます。
この表を使うと、計算するまでもなく簡単に源泉徴収税を確認することができる。
いくら天引きされているのかが、まるわかりというわけですね。
基本的には表に沿って計算していけば良いので、とりあえずダウンロードしてみましょう。
借金って給料から天引きしてもいいの?
借金を給料から天引きすることはできません。
給料から借金を天引きする・・・という状況が発生するのは、主に社内の上司などに借金をした場合などが考えられます。
例えば、社長から借金してしまった場合。
社長は会社の顔ではありますが、社長から個人的にお金を借りた場合は、会社からお金を借りたことにはなりません。
会社の給料と、社長から個人的に借りた借金が相殺関係にないとみなされるので、天引きはされない。
給料というのは、会社から支給されているもの。
借金は社長個人から借りたもの。
相殺関係というのは、この二つの債権の当事者が同じ人であるということですから、明らかに違いますね。
さらに、そうでなくても、給料から借金を天引きすることはできません。
労働基準法で決められています。
第17条の条文なのですが、「使用者(雇っている側)は、前借金やその他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」とされている。
つまり、会社は、従業員に対する借金を給料から天引きしてはいけないということです。
それを破るということは、労働基準法違反になる。
つまるところ違法行為に当たるというわけですね。
給料から貯金で天引きされることってあるの?
会社によっては、個人の意思によって、給料から貯金で天引きされることがあります。
会社に「財形貯蓄制度」があるか確認しましょう。
財形貯蓄制度があれば、あらかじめ給料から著金額を天引きしてもらうことができます。
ただ、会社から強制的に天引きされることはないので、安心しましょう。
あくまでも働いている側が望んだ場合のみに限ってのものです。
特典として、住宅資金・教育資金などの各種融資を低金利で受けることができるというものもあります。
条件を満たせば、利子が課税対象にならないなどという特典などもあり、結構お得な貯金制度です。
給料天引きになるので、貯金というものを全く意識することなく楽に貯められます。
「一般」「住宅」「年金」の三種類がありますが、一般にしておけば引き出すことも自由です。
その代わり、税金の優遇措置などは受けることができません。
住宅は、使用する目的が家を買うことなどに限られるので、家を買うという目的でお金を貯めるのであれば住宅貯蓄を利用するとよいでしょう。
ただ漠然と貯金がしたい、自分の意思ではなかなか貯金できないから天引きして欲しいというのであれば一般ですね。
このように、制度があれば、個人の自由意志で給料から貯金として天引きすることが可能です。