ケアマネとホームヘルパー(訪問介護員)の年収を比較してみた真実 | 給料BANK

ケアマネとホームヘルパー(訪問介護員)の年収を比較してみた真実

ケアマネとホームヘルパー(訪問介護員)の年収を比較してみた真実

ケアマネとホームヘルパー(訪問介護員)の年収を比較してみた真実1

ケアマネとホームヘルパー(訪問介護員)の年収を比較してみた真実

高齢化社会となり、さまざまな介護のお仕事が必要とされる時代になりました。
家族だけで介護するというよりも、色んな人の手を借りて介護していくことが当たり前になってきています。
そこで今回比較するのは、ケアマネージャーとホームヘルパーです。
介護のお仕事に興味があるのなら、是非とも押さえておきたい職業ですよね。
平均年収やお仕事内容を一緒に確認していきましょう。

1:介護業界全体の平均年収はどのくらい?

介護職とは、どのような職業の人をいうのか分かりますか?
ケアマネージャー・有料老人ホームやデイサービス施設介護職員・介護スタッフ・ホームヘルパーなどの職業になります。 
 
日本はどんどん高齢化社会となっているので、介護施設も増えていますし、より多くの働き手も必要とされています。
 
さて、そこで気になるのが介護業界全体の平均年収です。
詳しく見ていきましょう。

【介護業界の年収は、それほど高くはない】

介護業界の年収は、それほど高くはありません。
体力勝負の大変な仕事ですから、もう少し年収が高くなっても良いのではないかという声もあります。
 
正社員・アルバイト・パートなど色んな雇用形態がありますが、直接雇用の場合の平均年収は約294万円といわれています。
月給にすると、約21万円となります。
 
介護福祉士などの資格がある場合や、夜勤が多い職場の場合は、同じ職種でも月給・年収が高まります。

2:ケアマネ・ホームヘルパーの年収を比較すると?

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やりがいは仕事を選ぶ上でとても大切な項目ですが、やはり生きていくためにはお金も必要です。
さて、ケアマネージャーとホームヘルパーの年収を比較してみましょう。
ただし、あくまでも調査結果なので、個人の働き方や勤め先によって差があることをお忘れなく。

【ケアマネージャーの平均年収】

厚生労働省の「平成29年 賃金構造基本統計調査」によると、平成29年ケアマネジャーの平均年収は、377万円となっています。
給料BANKでは334万円~437万円
 
介護職の一般平均年収と比べると、やや高めです。
 
特徴としては基本給が高いというよりも、資格手当・夜勤手当・残業手当・休日出勤手当などの各種手当の項目で年収が介護業界の他の職種よりも少し高くなっているようです。

【ホームヘルパーの平均年収】

こちらも、厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査によりますと、ホームヘルパーの平均年収は、約314万円となっています。
他の職業と比べても、特別高いお給料ではありません。
高齢化社会に必要不可欠な介護のお仕事ですが、あまり年収は高くない傾向にあるようですね。

3:仕事内容はどう違う?どちらが大変?

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ケアマネージャーとホームヘルパーの平均年収を比べたところで、今度はそれぞれの仕事内容についてお話をしていきます。

【ケアマネージャーとは?】

ケアマネージャーとは、日本語に訳すと、介護支援専門員となります。
ケアマネージャーを一言で説明するならば、介護サービスを受ける人とサービス事業所をつなぐ仲介人と言えます。
介護サービスを受ける人がより良い環境で過ごすことができるように、事業所への要望などを代弁することもあります。
ケアマネージャーの主な仕事は、以下の通りです。
 
・ケアプランの作成
 
ケアマネージャーの主だった仕事として、ケアプランの作成があります。
介護保険サービス利用者のうち、要介護認定された人は、ケアプランを作成しなければなりません。
そこで、ケアマネージャーが必要とされます。
なぜなら、ケアプランの作成はケアマネージャーしかできないからです。
ケアプランに沿って介護サービスは進んでいきますがサービス開始後も定期的に状況を見て、ケアプランが健康状態に合っているのか?不満はないのか?を確かめていきます。
 
・要介護認定業務
 
ケアマネージャーの重要な業務の1つに、要介護認定業務があります。
これは、市町村からケアマネージャーが委託を受けておこなうものです。
実際に要介護者の自宅を訪問して、状態を確認していきます。
更新の申請をする際には、書類作成の代行業務もおこなってくれます。
 
・給付管理業務
 
給付管理業務も、ケアマネージャーの大切な仕事です。
利用者負担額の計算・支給限度額の確認・サービス利用票の作成・給付管理票の作成→提出をおこないます。
 
・相談業務
 
介護を受ける人からだけではなく、その家族からの要望や相談を受けるのもケアマネージャーの仕事です。
 
ケアマネージャーは、要介護認定された人たちが心身の状況に合わせて、適切な介護が受けられるような環境を作り出す人とも言えるでしょう。

【ホームヘルパーとは?】

ホームヘルパーとはその名の通り、利用者の自宅を訪問して、介護サービスをおこなう人です。
正式名は「訪問介護員」と言います。
簡単に説明すると、身体障害者の方や高齢の方が日常生活を送る上でできないことや一人では難しいことをサポートします。
ちなみに、ケアマネージャーが作成したケアプランに基づいて、介護サービスをしていくのが主な業務です。
もっと具体的に見ていきましょう。
 
ホームヘルパーの業務は、大きく分けて2つ
 
ホームヘルパーの業務は、大きく2つに分けられます。
それは、「身体介護」「生活援助」です。

【身体介護について】

1. 食事のサポート
 
利用者一人一人の好みや、固さなどを考慮して、食事を調理します。
もちろん、食事サポートもおこないます。
 
2. トイレのサポート
 
おむつ交換・トイレの誘導・排泄のサポート・下半身の洗浄など、トイレ廻りのあらゆるサポートをします。
 
3. 着替えのサポート
 
できる限り自分で取り組んでもらい、できない部分をサポートしていく感じです。下着やパジャマの交換をおこないます。
 
4. 入浴のサポート
 
利用者が安全に入浴ができるように、浴槽の掃除・着替えの準備・入浴の補助などをおこないます。
 
5. 日々の習慣をサポート
 
気持ちよく、清潔な毎日を送るために必要な身だしなみ。
ホームヘルパーは、日々の習慣である洗顔・つめ切り・歯磨き・ヘアセット・薬の服用など、身だしなみを整えるサポートをします。
また身体を自由に動かせない場合は、体位を変えて床ずれが起きないように気遣います。
 
6. 付き添いサポート
 
外出時のサポートも、ホームヘルパーの仕事のひとつです。
病院への付き添いや送迎、買い物のサポートなどをおこないます。

【生活援助について】

1. 食事の準備
 
すでに決められているメニュー以外は、ホームヘルパーが利用者の好みや要望を聞いた上で調理します。
もちろん、後片付けもおこないます。
 
2. 洗濯や衣類の整理
 
洗濯はもちろんのこと、アイロンや衣類の整理もおこないます。
 
3. シーツ交換
 
定期的にシーツ交換をして、利用者が気持ちよく過ごせるような環境を整えます。
 
4. 住居全般の掃除
 
利用者の許可のもと、リビング・トイレ・寝室・キッチンなどの掃除をします
 
5. その他利用者が困っていること全般
 
ごみ出し、買い物代行など、日常生活を送る上で困っていることは、利用者一人一人によって異なります。
その都度、ホームヘルパーは臨機応変に対応していきます。

4:ヘルパーからケアマネになるまでの道のりって

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ホームヘルパーからケアマネージャーを目指す人は、多いです。
さて、ホームヘルパーからケアマネージャーになるには、どうしたらよいのでしょうか?
 
【介護の資格を取得するには、実務経験ありき】
 
介護の資格を取得するときの最大の特徴は、実務経験が必要だということです。
ケアマネージャーの場合も
実務経験が5年間必要になります。
5年といっても、実際に現場で働いた日数で換算するので、実質は900日が必要になります。

【ケアマネージャーの試験にも変化があった】

時代と共に、ケアマネージャーの試験内容にも変化がありました。
これまでは基礎資格を取得していることで、少なからず解答免除がありました。
しかしながら、平成27年度からケアマネージャーの試験内容が変更されて、解答免除がなくなったのです。
つまり、受験者全員がすべての問題を解かなければならなくなったのです。
また、ケアマネージャーになるための研修時間も増えており、確実に資格取得が難しくなっています。
ケアマネージャーの資格は国家資格ではありませんが、合格率は約8~10%と高くはありません。
責任のある仕事だからこそ、誰でも簡単に資格を取得できるものではありません。現場で実務経験を積むことが、あくまでも大前提とされる資格となります。

5:将来を見据えた年収の伸び率が高いのはどちら?

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ケアマネージャーとホームヘルパー、将来を見据えた年収の伸び率で言えば、ケアマネージャーは大きな見込みがある職業かもしれません。
そのように考えた理由は、ケアマネージャーの資格そのものの価値が高まっているからです。
前項でもお伝えしたように、ケアマネージャーになるには現場実績と研修、専門的な知識が必要となるため誰でも簡単に資格を取得することはできません。
合格確率も介護系の資格の中では、大分低いです。
つまり、取得している人にしかできない業務が出てくるため、自然とケアマネージャーの資格そのものの価値が高まっているのです。
もちろん、超高齢化社会となっているので、介護系の職種はどれも引く手あまたです。
ケアマネージャーにも、ホームヘルパーにも言えることでしょう。
しかしながら、ホームヘルパーと比較して、ケアマネージャーは資格そのものの難易度が高いため、将来性も高まります。

6:介護では最終目標はどの資格を目指すべきなのか?

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超高齢化社会となり、介護職は非常に需要が高まっている職業です。
しかしながら、重労働の割に平均年収や月給が少ないイメージがあり、なかなか介護職を目指すことにためらいを感じる人もいます。
必ずしも、介護職が稼げない職業であるわけではありません。
資格を取得して、自分ができる業務や可能性を増やしていくことで、それなりの年収も見込めるようになります。
そこで、最後にお話をするのは「介護職を目指す上での最終目標」です。
介護のお仕事には、さまざまな資格がありますが、いったいどの資格を最終的に目指すべきなのでしょうか?

【介護職唯一の国家資格。介護福祉士を目指そう】

介護福祉士は介護に関するいくつかの資格の中で、唯一の国家資格となります
キャリアップを考えた時には、頂点に位置する資格のため、介護職を目指す上での最終目標と言えるでしょう。
資格取得をする際の難易度もやや高めとなり、取得するためにはそれなりの経験と専門的な知識の取得が必要です。
では、どのような資格なのか簡単にご説明しますね。
介護福祉士とは、介護の現場ではヘルパーに指導をしたり、介護をするご家族の方に的確なアドバイスをしたりするリーダー的な存在の人です。
介護を必要とする人だけではなく、介護をするご家族の相談にも親身に応じて、よりスムーズな日常を送れるようにお手伝いをしていきます。

【介護福祉士の資格はどうやって取得するの?】

介護福祉士の資格を取得する方法は、3つあります。
1.養成施設に通う
2.福祉系の高校に通う
→こちらに関しては、国家資格を受験する必要がありません。
カリキュラムの修了をもって、介護福祉士の資格が取得できます。
 
3.実務経験を積んで資格取得を目指す
 
3つ目の「実務経験を積んで、介護福祉士の資格取得を目指す方法」について、より詳しくお伝えします。こちらは、国家資格を受験する必要があります。
学生ではなく社会人として、介護業界唯一の国家資格である「介護福祉士」を目指すためには、2つの項目をクリアしなければなりません。
1つ目は、介護施設で実務経験を3年以上積まなければなりません。
2つ目は、実務者経験の修了です。
この2つの項目をクリアして、初めて介護福祉士をうけるための準備が整うというわけです。このように、介護福祉士の資格は「ちょっと取得してみようかな?」と軽い気持ちで受けられるものではないのです。

まとめ。ケアマネとホームヘルパーを比較してみた

今回は「ケアマネとホームヘルパー」を比較して、さまざまな角度からお話をしてきました。
どちらもこれからの日本を支える、とても大切な仕事です。
年収で比べれば、ケアマネージャーの方がやや高い傾向にありますが、どちらも介護業界を支える重要な仕事なので、どちらが大事なんて言えません。
業務内容にも違いがありますので、介護業界に興味がある人は、ぜひ検討されてはいかがでしょうか。