これで完璧!子持ち年収1500万円と独身年収1500万円の生活実態を比較した結果
目次
年収1500万円というのは、本当にごく限られた人しか到達できない年収です。
上場企業は約3000社ありますが、そのうち平均年収1000万円以上の企業は約60社、そして年収1500万円以上の会社は、東京商工リサーチの調査によると2社しかありません(2016年)。
1位は東京放送(TBS)ホールディングスの1661万5000円で、2位は朝日放送の1515万8000円となっています。
ちなみに3位のフジ・メディア・ホールディングス(フジテレビ)は1485万4000円でした。1500万円以上の平均年収を得られる企業は、現状、大手テレビ局しかないということです。
社員全員の平均ではなく個人単位で見てみると、大手企業の部長職以上、執行役員や代表取締役などには1500万円以上を稼いでいる人もいるはずです。
また、独立開業している士業の人や、飲食店のオーナーなどの中にも1500万円以上の年収の人がいることでしょう。しかし、中小企業では社長であっても年収1500万円というのは厳しい数字かもしれません。
官僚、エリートといわれる国家公務員の総合職であっても、1500万円以上を稼ぐのはごく一部の役職者のみです。
一般人にはちょっと想像のつかない年収1500万円。
そんな年収を得ている人は、どのような生活スタイルになるのでしょうか。モデルケースを参考にして家族持ちと独身持ちのライフスタイルを比較してみました。
【子持ち・独身】年収1500万円の月額給与・手取りの実態
年収1500万円の人が、正社員として、仮にボーナスが4ヶ月分支給されると計算すると、1500万円÷16ヶ月=93万7500円が月給となります。
年に2回のボーナス月には約281万円(月額給与+ボーナス2ヶ月分)が入る計算になります。
ただし、額面の給料から、社会保険料、雇用保険料、年金保険料、住民税などの保険料や税金などを天引きした金額が支給されることになるので、手取りはもっと減ります。
年収1500万円の場合は、年間の手取りは1000万円前後になります。
住んでいる自治体や扶養家族の人数、住宅ローン控除などによって課税される税金額が変わってくるため、人によって手取り額は違います。
おおよそ額面の70%くらいが手取りになると心づもりしておくとよいでしょう。
累進課税方式により、年収が低い人よりも所得税の税率が高くなるため、手取りも割合も減ってしまうのが特徴です。
年収1500万円なのにそのうち3分の1も税金で取られてしまうことから、働いた分が報われない、と感じる人も多いようです。
・年収1500万円:月額給与93万7500円、手取り65万円
くらいが相場となります。毎月65万円で生活をする、ということです。
自営業者の場合は、1500万円÷12ヶ月=125万円が月給となります。ただし、ここから税金を自分で納めることになるので、自由になるお金はサラリーマンと変わらない、もしくはそれよりも少なくなる可能性もあります。
この年収帯になると、月給制ではなく「年俸」で給料をもらっている人もいます。
年俸制は外資系や研究職などによくある給料体系です。
ボーナスはありませんが、年俸1500万円が支給されることになります。
手取り額の総額は月給制のサラリーマンとほぼ同じです。
子もち年収1500万円の生活スタイル【月にかかる費用など】
年額400万円~500万円という額が税金で取られてしまう年収1500万円。当然のことながら多くの所得制限に引っかかってしまうため、児童手当やそのほかの手当などの恩恵に預かることはできません。
税金は多いのに、支払った分ほどのメリットはないため、この所得帯の人は「損をしている」と思うことが多いようです。
1500万円の年収を得ていても、「あまり贅沢はできない。
貯金ができない」という声もインターネット上には見られました。
ただし、「貯金があんまりできない」と言いつつ年間400万円以上は貯めている人がほとんどなので、金銭感覚が低年収帯の人とは異なるようです。
400万円というのは労働者の平均年収に相当します。扶養家族の人数が多い家族持ちの方が控除などにより手取り額は多くなるといわれていますが、実際には独身者との差は数万円にしかならないようです。
★給料月額93万7500円(手取り65万円)、妻(専業主婦)、子ども2人。都内在住
家賃・住宅ローン:25万円
食費:10万円
光熱費:2万5000円
通信料:2万5000円
貯金:5万円
その他諸経費:10万
毎月自由に使えるお金:10万円
年収1500万円の人が家族3人を養うとすると、毎月手取り約65万円で生活することになります。
住宅も新築の注文住宅を建てたり、高層マンションに住んだりしている人が多いと思われます。
実際に数字で出してみると、思ったほど贅沢三昧はできないことがわかります。生活水準がグッと上がることから、住宅費や食費がかさみます。
また、人付き合いなどが増えることで交際費もかかることが予測され、それに伴って被服費なども多く支払わねばならないことでしょう。子どもにも相応の教育を受けさせようと考える人が多いので、私立の小学校から大学まで行かせる人も出てきます。
ボーナスもかなりの額が入るので、足りない学費、教育費はボーナスから支払うことになります。年に数回の海外旅行や別荘を買うこともできますが、あまり散財すると手元に残る金額は少なくなってしまいます。
独身年収1500万円の生活スタイル【月にかかる費用など】
家族持ちの年収1500万円の人は、生活水準が上がるために経費もかかり、それほど贅沢三昧できるわけではないことがわかりました。
一方で独身者の場合は、自分以外にかかる経費はないため、手取りのすべてを自分自身のために使うことができます。
資産や安全を守り快適な生活を送るためには、それ相応の家賃の住宅に住む必要があるため、多くは高級マンションで暮らしています。
★給料月額93万7500円(手取り63万円)、一人暮らし。都内在住
家賃・住宅ローン:20万円
食費:7万円
光熱費:1万5000円
通信料:1万5000円
貯金:20万円
その他諸経費:3万円
毎月自由に使えるお金:10万円
扶養家族の分の控除がないため、手取り額は家族持ちよりもやや下がります。
年収1500万円の独身者は「結婚できない」わけではなく、「あえて独身を選んでいる」という人でしょう。
住むところを選ぶことができるのはもちろんのこと、時計や靴、洋服など身のまわりの品を高級なもので揃えることができ、趣味にもお金をつぎ込むことができます。
車も外国製の高級車に乗っている人もいるかもしれません。
よほど高額なものでないかぎり、躊躇なくなんでも買うことができます。
時間さえあれば、海外旅行にも年に何度も行くことができ、別荘を持つことも可能です。年収1500万円の人はプライベートでも付き合いが多く、交際費なども多くかかると予想されます。
趣味で料理をする以外は、仕事で多忙なため外食がほとんどになりそうです。
貯金は月20万円と試算を出しましたが、その金額を減らして、経費に回したり、毎月自由に使えるお金とすることもできます。
ボーナス月には1回200万円以上、2回のボーナスで500万円近くが入ることになるため、足りない分はそこから補ったり、投資にまわしたりすることができます。
年収1500万円の割合
国税庁の「民間給与実態統計調査」の平成27年度の結果をもとに、年収帯の人数別パーセンテージをグラフにしてみました。
国税庁の「民間給与実態統計調査」の平成27年度の結果によると、年収1500万~2000万円の人は0.7%です。
労働者全体を見ても、年収1500万円を超える人は約1%しかいません。
ごく一部の人のみが、年収1500万円を得ていることになります。年収1500万円の人にとっては、周りにいる99%の人が自分よりも年収が低いということです。
年収1500万円になれそうな職業は?
年収1500万円、月額給料が93万円以上もらえる職業を、いくつかご紹介します。
・プロスケート選手(フィギア)
・オートレース選手
自分自身の能力で勝負するスポーツ選手です。スポンサー料やCMへの出演料などによって、賞金額以上に稼ぐことができる職業です。ただし、結果を残さなければ現役を続けられないシビアな職業でもあります。
・副知事
・国連職員
政治にかかわる仕事では、副知事や国連職員が年収1500万円以上となります。責任重大な仕事なので、気を休めることはできません。
そのほかには、
・船長【タンカー・フェリー】
が年収1500万円以上となります。乗組員の命を預かり、船のすべてに責任を負うのが船長です。陸には数ヶ月以上帰れないこともあります。
年収1500万円以上の仕事というのは自分自身の能力が重要になる上に、大きな責任も伴う仕事であることが多いということがわかりました。
日本人の1%しかいない高給取りになるには、努力だけでなく、才能や運も必要になります。
また、その仕事に就いてからも大きな責任を背負って、働き続けなければなりません。
大変なことですが、その分が収入に反映されていると考えるとよいでしょう。
参考:職業別給与年収ランキング早見表