航空機関士(機上整備員)の給料年収や手取り額、初任給を解説!
航空機関士(機上整備員)の給料年収を解説します。
航空機関士(機上整備員)の平均給料・給与
- 37万円
航空機関士(機上整備員)の平均年収
- 20代の給料:21万円
- 30代の給料:30万円
- 40代の給料:37万円
- 初任給:16万円
現在は消滅している職業です。
※給料給与統計の算出は口コミや厚生労働省の労働白書を参考にしております。年収は給与や取得したデータからおよそで算出しています。
航空機関士(機上整備員)の年収【年代別理想の年収プラン】
航空機関士(機上整備員)としてこのぐらいの年収はもらえてたらいいなと思う理想の年収を考察してみました。
航空機関士(機上整備員)として働き10年未満。これからのホープと呼ばれる世代です。20代で貰いたい理想の年収はおよそ364.0万円を超える年収です。
航空機関士(機上整備員)としてある程度力がついてきたころ。役職についたり、責任ある仕事を任されることも。そんな30代で貰いたい理想の年収は462.0万円を超える年収です。
航空機関士(機上整備員)となるとマネジメントも後輩の育成など人材教育も行うこともあります。企業の中心で働くキーマンが多い40代。理想の年収は616.0万円を超える年収です。
目次
航空機関士(機上整備員)の給料・年収補足
20代の給料:21万円(推定)
30代の給料:30万円(推定)
40代の給料:37万円(推定)
現在、民間航空会社では航空機関士の職はないため、自衛隊の航空機関士である「機上整備員」の給料から算出しています。給料BANK「航空自衛隊」のページを参照。
上記平均給与から算出してみると、平均年収はだいたい
256万円~592万円となると予測されます。
航空機関士(機上整備員)の手取り
上記平均給与から算出してみると、手取りはだいたい
13万円~30万円となりそうです。
航空機関士とパイロットだとどちらが年収が高いの?
現在、航空機関士という職業は日本では必要がなくなったため、仕事自体がありません。
そのため、パイロットの方が確実に年収を得ているといえます。
パイロットの平均給料は20代で80万円、30代で87万円、40代で132万円となっています(日本の給料職業図鑑Plusより)。
大手航空会社では、副機長でも年収1000万円を超え、役職のついている機長であれば年収3000万円以上という人もいます。その一方、子会社では副機長の年収は400万円~500万円というところもあります。
過去、航空機関士がまだ必要とされていた時代、乗務手当や資格手当などがあったため地上職よりは年収は高かったようですが、パイロットほどではなかったようです。いずれにせよ、航空機関士という職業が事実上なくなってしまった今となっては、パイロットの年収の方が高いといえます。
参照:パイロットの年収
航空機関士(機上整備員)の仕事内容
航空機関士は機長・副操縦士とともに航空機に乗り込み、エンジン、燃料、電気系統、空調、油圧系統などのシステムを操作・監視するのが仕事です。「フライトエンジニア」とも呼ばれます。機長と副操縦士に次ぐ、「第三のパイロット」とも言われています。
燃料や重量の計算、離陸速度や着陸速度の計算なども航空機関士が行います。万が一システムにトラブルが発生した場合は、緊急処置などで安全確保を行います。
現在、操縦室にあるさまざまな機器類はコンピューターで自動制御されていますが、かつては膨大な数のアナログの機器類が設置されていました。
機長と副操縦士の二人でそれらの機器すべてを監視するのが難しかったという事情から、航空機関士という職業が生まれました。
日本では2009年をもって航空機関士の必要な航空機がなくなったため、自衛隊を除いて航空機関士として乗務をしている人はほぼいません。
航空機関士(機上整備員)になるには?【資格・試験難易度】
航空機関士(フライトエンジニア)は国土交通省管轄の国家資格となっています。
航空機関士含め、航空機の乗務や整備を行う場合、国土交通大臣による「航空従事者」としての技能証明(ライセンス)を受けなければなりません。ライセンスは、受験要件を満たし、学科試験と実地試験に合格した後、発行されます。
航空機関士の技能証明を得るには、18歳以上で100時間以上の実地訓練の経験があること、もしくは1年以上の航空機の整備経験を有し、50時間以上の航空機関士の実地練習を行っていることが受験要件となります。
身体検査を受けて航空身体検査証明書を取得し、3月期及び7月期に開催される学科試験を受験します。受験科目は、
・飛行及び航空力学の理論並びに航空機の重心位置の計算に関する知識
・航空機の機体の強度、構造、性能及び整備に関する知識
・航空機用発動機、発動機補機、プロペラ及びプロペラ調速器の構造、性能及び整備に関する知識並びに航空燃料及び潤滑油に関する知識
・航空機装備品の構造、性能及び整備に関する知識
・飛行中における発動機、プロペラ及び装備品の制御に関する知識
・航法
・航空気象(簡略な概要)
・航空通信(概要)
・航空法規
になります。
そして学科試験合格後2年以内に実地試験を受けます。受験科目は、
・機体及び発動機、プロペラその他の装備品の取扱及び検査の方法
・航空機のとう載重量の配分及び重心位置の計算
・気象条件又は運航計画に基く発動機出力の制御及び燃料消費量の計算
・航空機の故障又は一以上の発動機の部分的故障の際にとるべき処置
になります。実地試験に合格するとライセンスが発行され、晴れて航空機関士となります。
現在、日本で就航している民間の航空機には航空機関士が必要な機種がないため、航空機関士を受験する人はほとんどいないようです。そのため、国土交通省のホームページにも受験の詳細は掲載されていません。上記の受験要件や科目は、「航空法施行規則」より抜粋しています。
航空機関士は廃止されるの?
航空機の機器類の電子化が進むにつれ、航空機関士の仕事は激減しました。
日本では2009年(平成21年)に、ボーイング747クラシックの引退をもって、航空機関士の乗務が必要な機体がなくなりました。そのため、日本においては事実上、航空機関士という職業はなくなりました。航空従事者技能証明において航空機関士資格は残っています。しかし現在受験する人はほぼいません。
自衛隊の航空機などでは航空機関士を必要とする機種も多く、まだ活躍の場は残されています。陸上自衛隊では、輸送ヘリなどに搭乗し、搭載機材の整備や操作、積載物資の投下の補助やパイロット操縦支援などを行います。
自衛隊の航空機関士は「機上整備員」という名称で、フライトエンジニアの略でFEと呼ばれます。ただし、自衛隊のフライトエンジニアは国土交通省の定めている「航空機関士」とは無関係であり、曹士の航空機整備員の中から選抜されてなります。
航空機関士はパイロットになることが可能なの?
かつて航空機関士としての業務が激減していった90年代、航空会社は航空機関士のリストラをしました。
会社に残りたければ地上職への配置転換をするか、辞めるか、という選択肢を突きつけられた航空機関士たちは、労使交渉により航空機関士からパイロットへの職種転換を認めさせました。長期間に渡る訓練の末、航空機関士からパイロットへジョブチェンジし、機長にまで上り詰めた人もいます。
現在では、航空機関士という仕事が事実上なくなったことから、航空機関士からパイロットになる人はいません。
パイロットになるには、航空大学校を卒業して航空会社の採用試験を受けるか、海外や専門学校でライセンスを取得してから採用試験を受けるかの、二通りとなります。
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