公認会計士と税理士の年収給料はどっちが高いのか?違いや仕事内容を比較検証してみました。 | 給料BANK

公認会計士と税理士の年収給料の違いや仕事内容を比較検証してみました。

公認会計士と税理士の年収給料の違いや仕事内容を比較検証してみました。

公認会計士と税理士の違いや年収を比較

公認会計士と税理士ってよくわからないという人もおおいはず、そこで今回は公認会計士と税理士の仕事や給料年収を比較して解説いたします。

公認会計士と税理士の年収比較画像

公認会計士とは?

「公認会計士と税理士の違いわかりますか?」と尋ねて、答えられる人がどれくらいいるでしょうか。
「なんとなくどっちも会計業務に携わっている仕事」という曖昧なイメージがありますが、具体的にはよく知らない人がほとんどだと思います。
その辺のおばちゃんなら「税理士は聞いたことあるけど、公認会計士?は知らない。それって経理の人?」くらいのイメージかもしれません。
 
「三大国家資格」と呼ばれているのは、医師弁護士公認会計士です。
立派な国家資格にもかかわらず、医師や弁護士に比べるといまいち知名度が低いのが公認会計士。実は公認会計士は文系では司法試験の次に難しい試験といわれ、年収も社会的ステイタスも高い職業となります。
地方では会計事務所に雇われている職員を一緒くたに「会計士さん」と呼んでいることもあるようなので、会計士=税理士の下で働いている人、というイメージを持たれてしまうこともあるようですが、違います。会計士=公認会計士であり、ちゃんとした国家資格を持った士業です。

公認会計士の年収給料

公認会計士の平均年収は、約720万円
当サイト調べによると、
・平均月収:55万円
・20代の給料:35万円
・30代の給料:45万円
・40代の給料:55万円
・初任給:30~万円

となっています。
公認会計士の平均年収・給料
 
大手監査法人などになれば、30代半ばで年収1000万円もあるといいます。
数年前には合格者が増えたことにより監査法人に就職できず、一般企業に就職する公認会計士が増えたといいます。(最近では合格者数は横ばい状態に戻ったようです。)
一般企業や小さな個人事務所に勤める公認会計士の平均年収は600万円前後になると思われます。
 
独立して開業すれば、年収1000万円以上は確実で、営業努力によっては年収2000万円、3000万円以上も可能だと言われています。

税理士の平均年収

税理士は、公認会計士の倍以上の人数が登録しています。それはすなわち、税理士の方が市民に密着した「税金」に関する仕事をしているためです。母数が増えればその分働き方も多様となり、年収に幅が出ます。
 
一般的な税理士法人に勤めている税理士の平均年収は、600万円~700万円といわれています。
当サイト調べによると、
・平均月収:55万円
・20代の給料:30.3万円
・30代の給料:39万円
・40代の給料:55万円
・初任給:20~25万円

となっています。
 
税理士の平均年収給料
世界的大監査法人と提携するBIG4などの大手税理士法人になると、平均年収は830万円で、20代で670万円、40代で1000万円を超えるという話もあります。
勤務税理士の場合、公認会計士より平均年収は約100万円~200万円ほど低くなるようです。
独立開業した税理士の場合、年収1000万円以上も可能となります。このあたりは公認会計士と同様、本人の頑張り次第で年収はアップしていきます。
しかし、年収300万円未満も多くいるといいます。税務署OBなどが老後に半分趣味のような形で税理士業務を行っていたり、営業が下手でなかなか稼げない若手、子育て中のためパート勤務をしている女性税理士など、いろいろな状況が考えられます。
 
欧米には「税理士」という職業自体が存在しないそうです(ドイツを除く)。それらの国では会計士や弁護士が税務業務も担当しているといいます。
税理士業界では、海外のように最近増えてきた公認会計士や弁護士に独占業務である税務の仕事も奪われてしまうのでは、という懸念があるようです。

公認会計士と税理士の仕事内容の違い画像

公認会計士と税理士の違いって業務的にどんなものなの?

公認会計士の仕事は「監査」です。
公正中立な会計のプロとしての立場から、企業の作成した財務諸表が正しいかどうかを調査・判定、すなわち「監査」するのが仕事となります。
クライアントの会社のためというより、その向こうにいる株主などの投資家、ひいては証券市場の信頼を確保することが公認会計士の任務です。
監査を受けるのは資本金5億円以上の企業となるため、公認会計士のクライアントのほとんどは大企業です。そのため、数千万円~数億円の差額や間違いを指摘するなどという業務になり、金額の規模はかなり大きくなります。
公認会計士が粉飾決算を見過ごすことになれば、懲戒処分を受けることになります。

税理士の仕事は「税務」です。
税金に関することはなんでもおまかせ!なのが税理士です。
納税者に代わって税務書類を作って提出代行したりなど、税務申告を行うのが仕事です。所得税・法人税・消費税・贈与税・相続税など、確定申告にかかわる業務が中心となります。納税者が適切な納税ができるようにするのが税理士の大事な責務です。
クライアントは個人や、中小企業やベンチャー企業となるため、数円単位の会計帳簿を手がけることもあります。また、税金に関する相談業務を行ったりしています。
税理士は脱税に関する指南を行うと、処分を受けることになります。
 
このように、公認会計士と税理士は同じように「お金」にまつわる仕事をしながらも、業務内容やその仕事の意義、そしてクライアントの規模までまったく異なります。

公認会計士と税理士の地位画像

難易度や地位はどちらが高いの?

職業に貴賎はないので上も下もありませんが、試験の難しさなどからかつては「公認会計士<税理士」、公認会計士の方が税理士より格上、というランク付けでした。
 
公認会計士は一発受験ですべての科目を受験して合格しなければならず、勉強時間も3000時間~5000時間必要だといわれています。全国に公認会計士は約3万5000人います。
一方で税理士は科目受験で、何科目もある試験を何年もかけて合格していく、というスタイルです。そのため公認会計士試験が短距離走なら、税理士試験はマラソン、と例えられることもあります。
全国の税理士は約7万5000人です。税務署職員は23年間勤めれば税理士となれるため、通常の受験で税理士になる人は全体の50%未満です。
一般的に、公認会計士の方が税理士よりも難易度は高いと言われています。
 
しかし、数年前に公認会計士試験の難易度が大幅に下がった時期があり合格者が続出、監査法人などの就職先にあぶれてしまう、という事態が発生し、資格の専門学校などによっては「税理士に地位が逆転された」と言ったこともあったようです。
最近では、合格者数は横ばいに戻り、極端な公認会計士余りはなくなった(むしろ人材不足となった)のでそこまでランクは落ちてはいません。
 
そもそも、公認会計士と弁護士は税理士試験を受験することなく、登録することで税理士になれてしまうという現状があります。これに関しては、税理士業界が「試験も受けてないくせに税理士業務を勝手にやんなよ!」と異議を唱えたことからたびたび議論されるようになり、現在は公認会計士が税理士として登録するなら「研修を受ける」ということで決着がついたようです。
 
公認会計士は試験に合格したら1年目からでも「先生、よろしくお願いします」と大企業のおエライさんたちがペコペコしてくれる立場であり、税理士は中小企業の社長が「お!先生、今回もよろしく頼むよ」と言ってくるようなイメージです。
ステイタス的にはその程度の違いです。
つまり、そんなに地位に差はないということです。

公認会計士と税理士の年収比較結論【どちらにすべき?】

合コンや婚活では、公認会計士、税理士とも女性からは人気の職業となっているようです。どうやら、「安定性」や「金銭感覚がしっかりしてそう」という仕事上のイメージのほか、平均年収が一般企業のサラリーマンよりも高めだというのが理由のようです。
しかし堅実な公認会計士や税理士が、そんな生活保障のみを求めるような女性を選ぶとも限りません。
需要と供給はなかなか難しい市場原理の上に成り立っているのです。
公認会計士と税理士がそのあたりを会計知識でうまく切り抜けていけるかどうかは、個人の資質に関わるため、どちらにすべきとは言えませんが、両方とも仕事に面白さを感じていれば特に問題はないのではないでしょうか。