これで完璧!子持ち年収400万円と独身年収400万円の生活実態を比較した結果
目次
子持ち年収400万円と独身年収400万円の生活実態を比較
「若者の車離れ」「若者の映画館離れ」「若者のお酒離れ」など、いろいろな「若者の◯◯離れ」というのが昨今話題になっています。
その中でももっともよく言われるのが「若者の結婚離れ」です。結婚しない若者が増えている、という話なのですが、実際にはどのくらい減っているのでしょうか?
第1次ベビーブーム世代が25歳前後だった1970年代前半、年間100万組以上のカップルが結婚をしていましたが、2010年以降は60万組くらいに激減しています。
前回の国勢調査では、30~34 歳では、男性はおよそ2人に1人(47.1%)、女性はおよそ3人に 1 人(34.6%)が未婚であり、35~39 歳では、男性はおよそ3人に1人(35.0%)、女性はおよそ4 人に1 人(23.9%)が未婚となっています。
未婚の原因となっていることの一つが、「給料が安い」ということ。
では、実際に、未婚と家族持ち、同じ年収ならどのくらい生活に差が出るのか、具体的に見ていきましょう。
【子持ち・独身】年収400万円の月額給与・手取りの実態
日本人労働者の平均年収は、約415万円です。
※参考:日本の平均年収|平均年収.jp
年収400万円というのは、男女にかかわらず、正社員、パート、アルバイト、自営業者などをひっくるめた労働者全員のごく一般的な年収です。
仮に正社員でボーナス込みの年収400万円としたら、月額給与は400万円÷16ヶ月=25万円となります。
まるっとボーナスが4ヶ月分という会社も少ないことを考えるとだいたい月額30万円くらいが相場ではないでしょうか。パートやアルバイト、自営業などボーナスがない職業の人ならば、400÷12ヶ月=33万円となります。
年金や雇用保険料、保険料など天引きされることを考えると、給料の約8割が手取りということになります。
月額25万円の人は、手取り額20万円、
月額30万円の人は、手取り額24万円、
月額33万円の人は、手取り額26万円、
くらいだと思っておいてよいでしょう。月額25万円の人(ボーナスが4ヶ月分出る人)は、年に2回のボーナス月には給料が75万円(月額25万円+ボーナス2ヶ月分50万円)になります。
参考:手取り20万円、21万円、22万円、23万円、24万円の給料額面や職業・車・生活力を解説!
子もち年収400万円の生活ってどんなスタイル【月にかかる費用など】
労働者のごく一般的な年収400万円ですが、どんなライフスタイルになるのでしょうか?
よく「世帯年収がどのくらいあれば結婚できますか?」などという質問をインターネット上や新聞の投書などで見かけることがありますが、結婚するのに年収制限などはありません。
年収0の生活保護を受けている人であっても、結婚することはできます。逆に借金まみれで年収がマイナスであっても、結婚するのは自由です。
年収400万円は日本人労働者の平均なので、この年収帯で結婚している人は当然のことながら大勢います。市営住宅などの年収上限が自治体によりますが400万円~450万円くらいで設定しているところも多いです。市営住宅で暮らす若い家族なんかをイメージすると、「年収400万円の子持ち家庭」というのを思い描くことができるのではないでしょうか。
一般的に、住宅ローンを組む場合、収入の20%くらいが相場だといわれています。
賃貸の場合は収入の30%くらいの抑えるのが基本です。
年収400万円なら5万円~7万5000円くらいが住宅にかけられる費用となります。
正社員で月額25万円をもらっていると仮定し、生活スタイルのモデルケースを作ってみました。
●給料月額25万円(手取り20万円)、妻(専業主婦)、子ども2人。都内在住。
家賃・住宅ローン:7万円
食費:4万円
光熱費:1万5000円
通信料:1万8000円
貯金:2万円
その他諸経費:3万円
毎月自由に使えるお金:7000円
安い市営住宅に入るなりできればいいですが、仮に賃貸やもしくは住宅ローンがかかっているという場合、都内では4人で生活できるような家に住むには7万円くらいは最低でもかかります。
年収はいくらであっても結婚することはできます。
しかし、正直、この給料で子ども2人を都内で育てるのはかなりカツカツであるといえるでしょう。
手取り20万円で4人暮らしは、厳しいです。
妻がパートに出るなりして家計を助けなければ、生活はギリギリであるといわざるをえません。
「その他諸経費」の中には、独身の時にはあまり考えなくてもよい「生命保険料」なども入っています。
一家の大黒柱のお父さんが死んでしまった場合、残された子どもたちのことも考えねばならないので、保険に入る人は多いです。また、学資保険など子どもが進学した時のことを考えて保険をかけている人もいます。
子どもがいるゆえに、被服費や幼稚園、保育園などの保育料もかかってくることも考えねばなりません。ボーナスのほか、「毎月自由に使えるお金」や「貯金」が使われることもザラにあると思っておきましょう。
お父さんのお小遣い的なものは、ほとんど期待できません。
独身の頃の貯蓄を切り崩すか、毎日弁当を作ってもらうなどの工夫が必要です。ただし、子どもの年齢によっては児童手当などが一人当たり月額1万円~1万5000円入ります。
扶養控除などがあることも考えると、独身者より優遇されている面もあり、単純に数字で見るよりも実際の生活が苦しいということはないかもしれません。
独身年収400万円の生活ってどんなスタイル【月にかかる費用など】
同じ年収帯の独身者の場合、どんなライフスタイルとなるのでしょうか?こちらも試算を出してみました。
★給料月額25万円(手取り20万円)、一人暮らし、都内在住。
家賃・住宅ローン:6万円
食費:3万円
光熱費:1万円
通信料:1万2000円
貯金:3万円
その他諸経費:2万円
毎月自由に使えるお金:3万8000円
養う家族がいないということは、ここまで余裕があるのか、というほど違いがありますね。
家賃はワンルームでも構わないので、都内であれば6万円ほどで借りることができます。
余裕があれば、7万円くらいのところでもよいでしょう。保険料なども一人なら高額なものに入らなくてもよいので、1万円未満の掛け金というところでしょうか。
将来のために貯金を3万円しても、残り3万8000円は趣味などに自由にかけることができます。一人で暮らすには年収400万円は贅沢はできませんが、特に不自由しない金額です。
年収400万円の割合は全体の何%ぐらい?
国税庁の「民間給与実態統計調査」の結果から、年収300万円未満が全体の約40%を占めており、それ以上の年収帯は数%台~17、8%くらいでバラけています。
300万円未満の年収の低い層がたくさんいて、年収が高い層は人数は少ないけれど金額が大きいので、平均を400万円ほどに引き上げているということです。
つまり、年収400万円は平均ではありますが、あくまでも全体の平均であって、けっしてボリュームゾーンではないということです。
年収400万円の割合は、日本人の世帯全体の割合でいうと、男女合計で約15%です。男性だけでいうと、約18%くらいです。
年収400万円になれそうな職業は?
年収400万円、月額25万円、手取り20万円がもらえる職業をいくつかご紹介します。
・料理人(シェフ)
・板前
などの、飲食業で働く人たちが、年収400万円くらいが相場となっています。
また、
・タクシードライバー
・バスガイド
・カイロプラクター
などのサービス業も年収400万円くらいの職業です。
少し変わったところでは、
・発破技士
・実業団陸上選手
・ピアノ調律師
など、資格や自分の能力を生かした仕事も、年収400万円くらいが相場となっています。
フリーランスでも年収400万円がおおよその平均です。
個人によってかなりの差はありますが、年収400万円あれば都内で一人で暮らしていけるし、節約すれば家族も養えるくらいの年収なので、このあたりが一つの壁であると考えてよいでしょう。
年収400万円、日本人の平均年収ではありますが、上には上が、下にも大勢の人たちがいるゾーンです。努力次第ではもっと上に行くこともできるし、運が悪ければ下に行ってしまうこともある年収帯です。
平均だからといって安心はできません。どの年収帯でもいえることですが、できることを粛々とこなし、努力を怠らず、慎ましやかに生活することが、生活安定の秘訣となることでしょう。
その他年収400万円(月給23万円以上~)に到達できそうな職業は下記ランキングよりご覧ください。
職業別給与年収ランキング早見表