給料が上がらないので退職理由を考えてみた
給料上がらないので辞めるときの退職理由
退職理由の上位にいつも君臨している給料上がらないこと。確実にやめるための退職理由やほかの人はどうしているのかが気になるところですね。
そこで色々給料が上がらないことについてや、退職理由について調べてみました。
給料が上がらないでやめる人の割合はどのくらい?
人は何のために働くのか。
ある調査によると70%の人が、「収入を得て自立するor家族を養うため」と答えています。今の日本ではベーシックインカムは導入されていないため、よほどの資産家でもない限り、働かなければ生きていくことはできません。
収入のために働いているのに、「給料が上がらない」。
多くのサラリーマンが抱える悩みです。入社時の賃金体系のままいけば年収は確実に上がる予定だったのに、バブルの崩壊やリーマンショックなどにより給料は予想より上がらず、むしろ横ばいのまま、という人は多いんじゃないでしょうか。
「給料が上がらないなら、こんな会社辞めてやる!」
と、啖呵を切って退職届を叩きつけることを夢見つつ、「…とはいってもねぇ」と現実に戻る。じゃあ、実際にそうやって「給料が上がらないから辞めてやった!」って人は、どれくらいの割合でいるんでしょうか?
厚生労働省が年2回定期的に行っている雇用統計調査によると、平成27年度の1年間に離職した人は713万1500人となっています。これは、全労働者の約15%にあたります。10人労働者がいたら、そのうち1人か2人は辞めている、ということになります。
同じ調査で、離職理由別の離職者の割合も公表されているので、グラフにしてみました。
ただし、これは離職者がいた事業所(会社)側からの回答なので、退職者の本音はわかりません。
離職者の68.1%、約485万6000人が何らかの個人的理由で辞めています。
「給料が上がらないから」という離職理由は統計には載らないので、おそらく「その他の個人的理由」というところに含まれていると思われます。
もちろん68%の人が全員、給料が上がらないから辞めた、というわけでないでしょう。
人間関係に嫌気が差した、ノルマがきつい、転勤したくない、朝起きられない、ストーカーから逃げるため、家業を継ぐため、なんか面倒くさいetc…といった大小様々な理由が、この「その他の個人的理由」に入っていると思われます。では、「給料が上がらないから」という理由で辞める人は、本当のところどのくらいいるのでしょうか?
大手転職サイトのアンケート調査によると、「給与に不満がある」という理由で転職活動を行っている人は7.5%で第3位。1位は「ほかにやりたい仕事がある」(12.2%)で、2位は「会社の将来性が不安」(9.4%)でした。
7.5%、イメージ的にはちょっと少ないような気がします。
まぁ本当に辞める時は、だいたい「ああ給料安いなぁ…。人間関係もあんまり良くないし、上司のあいつはムカつくし、最近会社の業績も悪いし、ここの会社にいても将来がない気がする。それに離れて暮らす両親の身体も心配だしなぁ…」なんて様々な要素がからみあって「よし、辞めよう」と決断するに至るので、なかなか本当の離職理由のパーセンテージを出すのは難しいところではあります。
給料が潤沢にもらえていれば、多少の人間関係には目を瞑り、上司の小言も右から左に流し、ストレスは豪勢にお金を使って発散!なんてこともできるので、やはり「給料が上がらない」というのは退職を決意する大きな要因といえるでしょう。
※辞める前にモチベーションを上げて頑張る方法もあります。
給料上がらない!やる気が出ないときのモチベーションの上げ方
給料交渉はすべきなの?
「給料上がらなくてさぁ」と不満を友人に愚痴ることはあっても、実際に上司に「給料を上げてください。いや、むしろ上げてくれないなら辞めるけど?」なんてそうそう言えるものではありません。
口に出す前かから、「お前、それ言えるだけ成果出してるって自信持って言えるの?」と脳内の自分が自分にダメ出しをしてきて、なかなか給料交渉に挑めません。
海外では、給料交渉は普通に行われています。むしろ採用時に、給料交渉をきちんと行ってから入社します。アメリカのある研究によると、採用時に給料交渉をしなかった場合、生涯年収は60万ドルも下がるそうです。
しかし、日本人とアメリカ人は違います。
日本人は謙虚が美徳。ある日本人技術者が海外に行き「右も左もわかりませんがよろしく」と挨拶したところ、スタッフ全員から無視され仕事にならなかったそうです。その後「自分だって経験も実力もあるんだ!」と納得させるのが大変だったとか。
そんな日本人には、給料交渉はとてもハードルが高いわけです。
もしも給料交渉をするなら、定期的に行われる査定の面談などの際にするか、転職を決意した時にするのが一般的でしょう。
定期査定の際は、自分はどれだけの仕事をこなし、どんな結果を出し、会社にどれくらい貢献できたのか、と具体的な数字を出しながら交渉に入ります。謙虚な人には難しいかもしれませんが、自分がいかに代えがたい人材であるかをアピールできれば上出来です。
とはいえ、直属の上司は給料の裁量権など持っていないと思われるので、かなり長い目で見なければなりません。
ほとんどの企業は給料体系が決まっており、昇進などのタイミングで給料が上がります。上司が給料交渉をしてきた部下の評価をし、そのまた上が数字や相対評価を見て判断をし、昇格が決まり、追って給料が上がる、となるわけです。給料交渉から数カ月~数年かかることも覚悟しなければなりません。
タイミングや時期の難しさ
転職を決意した時には、「他社から◯◯円の年収でうちに来ないかと言われている」などという脅し文句で交渉します。直属の上司にはもちろん人件費の裁量権はないので、きっと「君はうちに必要な人間だ」「君には期待している」とかなんとか精神論で説得に当たります。ここで心が揺れてはなりません。
上司は、「労働の対価である金銭の損失」を「情熱とかいう存在しないなんかもやっとしたもの」で埋めようとしているのです。物理VS精神です。そんなの神の領域です。
そんな会社はさっさと辞めて、次の会社に転職するのが良いでしょう。
では、上司がもっと上と相談した結果「じゃあ同じだけ給料を出す」と会社が言ってきたら…。
これは非常に難しい問題です。「それじゃあ、どうして今まで給料上げてくれなかったんだよ」という会社側への不信感にもつながりますし、残ったところで上司からは腫れ物扱いされ、同僚からは「どうしてあいつだけ」と妬まれる可能性もあります。
時期やタイミング、次の転職する予定の会社との条件をよく比べてみて、慎重に決める必要があります。
退職理由
「給料が上がらないから辞める」という場合、退職届には「一身上の都合により、来る◯年◯月◯日をもって退職いたします」と書くことになります。いわゆる「自己都合退職」です。
出産や介護などを含めると約70%以上の人が「自己都合退職」をしていることになるので、自己都合であることが今後の転職に不利になるということはありません。
問題は、転職活動中の面接です。
前職の退職理由について尋ねられた時に「頑張ったんですが、なかなか給料が上がらないので辞めました」などとバカ正直に答えても、採用はされないでしょう。
「こいつはお金のことしか考えていないのか」というのはもちろんですが、こういう場所(面接)そんな言い方しか出来ない、空気が読めない、常識がわからない人なんだな、と判断されます。
「前職の評価制度が、努力や実力を反映したものではなかった」とか「働きぶりに対する正当な評価がされなかった」など、給料=仕事への評価、と捉えて、次の職にどういった形でその経験を生かしたいのかを話すのがよいでしょう。
世の中には「自分探しの旅に出るから」とか「歌手になりたい」とか「占い師に言われたから」とか「飽きた」などとさまざまな理由で仕事を辞める人がいます。
「給料が上がらないから辞める」というのは、労働への正当な対価を求めての離職であり、至極真っ当な退職理由です。
交渉するのも、もっといい給料の職場を探すのも自分次第。
自分の可能性を信じ、給料アップに向けて頑張ってみましょう。
もし会計士の勉強のために仕事辞めることになっても、人事には退職理由を、部のリレーマラソン大会とゴルフコンペが辛くて、、、と伝えよう
— モフダウ (@mofudau_mfmf) 2016年10月7日
今日も職場に。退職理由を伝えに。ライフスタイルが変わるからだけど、今人がいないから、それだけでは辞めさせないぞな雰囲気。働くのイヤにならない為に、心を無にしてるから、イヤなところが思いつかなくてヤバイ。強いて言うなら全部イヤ。でも具体的に言えない。
— Q▽n (@Q_nananana) 2016年10月7日
退職理由に困ってる人は本当に多いですね。